ACQUA DI PARMA
BLU MEDITERRANEO FICO DI AMALFI(2006年)
調香師:不明
おすすめ度:★★★★☆
画像:公式HP
アクアディパルマの代表作コロニアに対して、美しいブルーボトルのブルーメディテラネオは、奥に眠るエネルギーや地中海の太陽と色を感じられるフレグランスラインとして1999年に発表された。
そしてこのフィーコ ディアマルフィは、私のようなあまりフィグが得意でない人でも楽しめるような、嗜好性の優れた香りではと思っている。
トップはシトラス・グリーン。
スプレーすると、すっきりしたレモン、ジューシーなグレープフルーツ、ベルガモットのみずみずしい甘酸っぱいさを合わせた、アクアディパルムらしいシトラスミックスの香り。そこに少しザラザラとしたグリーンを効かせたフィグリーフを加えていく。
ミドルはフルーティ。
トップの爽やかなシトラスグリーンを立たせながら、かなりピーチを含ませたとても嗜好の良いフィグが広がってくる。まさにフィグネクターとは言い得て妙だと思う。
そのフィグピーチに、ピンクペッパーの明るめの刺激や、少しケミカル強めのジャスミンを重ねることで、フィグピーチのもったりとした甘さに浸ることなく、みずみずしい厚みを与えていく。
ベースはウッディー。
酸味の立ったフィグネクターに、セダーウッドのドライな香りが加わることで、ミドルの印象を持続させる。
最後はドライなセダーウッドと、ほんのり石けん調ムスクの香らせながらドライダウンしていく。
フレッシュなフルーティフィグが1時間くらい、そんなフィグの爽やかな甘さを含ませたウッディソープが香りが3~4時間持続する。
夏を中心に活躍するシトラスフルーティの香り。ほどよくフィグのグリーンを効かせているため、春でも似合うと感じる。
改めてかいでみると、このフィーコは非常に練れたフィグの香りだと思う。
通常、フィグの香りはキリッとしたグリーンと、もったりしたココナッツ調の甘さがセットになっている。このもったりとした南国調の甘さは、カラッとした夏にはとても映えるが、どうも日本の夏だと重く感じられるため、個人的には甘みよりも青さの強いフィグの方が好みだ。
ところが、フィグのもったり部分にピーチの明るい甘さを添えることで、かなり嗜好が上がり、日本の気候でも似合うフルーティなフィグの香りだと感じる。
そして、良い意味でミドル以降はナチュラル感を抑えているため、ボディローションのように気軽に使える点も良いのではと思う。