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アットコスメ「ベストコスメアワード2021」

毎年この時期、アットコスメのベストコスメアワードが発表される。

アットコスメはかれこれ20年近くチェックしている好きなサイトだ。もちろん、自分が使うような製品は数少ないけれど、コスメに対する文章を読むにはとても面白い

なかでもこのベストコスメアワードは、その時代時代のトレンドが追えるため、毎年欠かさず見ている。

そして今年のアワードを見て、思ったことをつらつらと書いてみた。

 

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ベストフレグランス2021は次の結果だった。

www.cosme.net

1位:レプリカ レイジーサンデーモーニング(メゾンマルジェラ)

2位:エクストレド コロン テ ファンタジー(ロジェ・ガレ)

3位:イングリッシュペア & フリージア(ジョーマローン)

 

参考までに、昨年のベスト香水はこちら。ちなみに昨年だけ「フレグランス」ではなく「香水」となっていて、確かに!とほくそ笑む。

www.cosme.net

1位:エクストレド コロン テ ファンタジー(ロジェ・ガレ)

2位:レプリカ レイジーサンデーモーニング(メゾン マルジェラ)

3位:ミスディオール ヘアミスト(ディオール)

 

2021年は1位と2位が入れ替わったのみ。3位はここ数年にわたり人気の常連だ。今年は常連を脅かすような人気の新作がなかったのかもしれない。

 

レイジーサンデーモーニング(2013年)はアットコスメが育てたようなフレグランスではないだろうか。原宿のアットコスメストアの売り場を見ても、その人気がうかがえる。クチコミを読んでみると、まるで洗い立てのリネンのような清潔感、万人受けする香りの良さ、ボトルの可愛らしさなどが受け入れられているため、写真も多く投稿されている。人気になる要素が多く組み込まれていると思う。

メゾンマルジェラは、このレイジーサンデーに人気が集中しており、今日現在のクチコミが1690件、2位のコーヒーブレイクが200件そこそこだから、ブランドというよりも、こも香りが圧倒的に支持を受けている。

香りをみてみると、実はフローラル部分はかなり派手。それでもミュゲの青さ、パチョリの硬さ、ムスクの白さなど、終始清潔感を漂わせたような、良くも悪くも海外のリネンを思わせるような香り立ちだと思う。

 

テファンタジー(2017年)はロジェ・ガレで一番人気の香り。ロジェ・ガレは1862年に誕生した歴史のあるパフューマリーで、2013年に日本上陸、2015年に原宿に旗艦店がオープンしてから、日本でも一気に人気が出た。このテファンタジーの前にもフィグパフュームウォーターなどが人気だった。

香りをみていると、とてもナチュラル風で、かつ男女問わない嗜好の良さ。これはロジェ・ガレ全般に共通している。なかでもテファンタジーは爽やかで、甘さが抑えられていて、特に使いやすい。ほのかに香るスモーキーなティーも心地良い。手に取りやすい価格も大きい。ブランド自体が今のトレンドにも合っていて、ロジェ・ガレ人気はまだまだ続くと思う。

 

イングリッシュペア&フリージア(2010年)は、ジョーマローン不動の一番人気の香り。骨格はフルーティーフローラルで嗜好の良さを担保しつつ、あえてペアの青さを強めに効かせてナチュラルな印象付けをすることで、どこか英国らしいカチッとした雰囲気にまとまられている。このバランスがとても素晴らしい。

それにしてもジョーマローンは過去の作品を越えるような新作が出てこないなあと感じる。アットコスメの人気や公式サイトのベストセラーをみても、ブラックベリー&ベイ(2012年)ウッドセージ&シーソルト(2014年)ネクタリンブロッサム&ハニー(2005年)、グレープフルーツ(1992年)、ポメグラネートノアール(2005年)など昔からの定番が上位を占めている。

 

ミスディオール ヘアミストは2015年から2020年までベストフレグランスの常連だった香り。

フレグランスと比較して、フローラル感に丸みがあり、より嫌味のないフローラルシプレが強くなったことでエレガントに感じられる。ディオールやシャネルが名を連ねていた時代から少しずつ変化してきている。フレグランスの選択肢が増えてきているのは間違いないと思う。

 

そして、来年はシロの香りが上位に来ると予想している。

 

改めて、アットコスメを読んでみると、万人受けというコメントが多い。誰からも好かれる香りへのニーズが依然強い。

一方で、私を含めたフレグランス愛好家は、万人受けする香りは敬遠してしまう。「もしかして〇〇付けている?」などと言われると、負けたと感じてしまう。誰かにどう映るかは二の次で、自分が纏いたい香りを選ぶ。

正直、1日にたった1~2回しか付けられないのだから、自分が使いたい香りを使うことで精一杯だ。

 

年々、流行りの香りと、フレグランスファンの香りの二極化が進んでいると感じる。